MY RECORD HUNTING DIARY 2002
東京輸入盤屋編〜私はいかにしてフーリガンに対処したか。

６月２日（日）
ある方からアイランド関係のおもしろいメールをいただいているのだが、出張でバタバタしてお返事を書く前に自宅に戻ってきてしまった。
申し訳ないがお許しいただきたい。

ジョナサン・スイフトの「イントロヴァート」が英ハンプシャーＲから届いていた、１６ドル２０セント。
ナイスなジャケも盤もコンディションがよい。
初めて聞くのだが、期待以上でうれしい。
レーベルもＣＢＳオレンジだし（笑）。


６月３日（月）
オランダのAからポタムキン「ニコラ・スゴーンドゥ」（って読むのか？）が届く。
フランスのカンタベリー派ということで発注かけた１枚。
うーん、どうなんだろう？
その手のものばかり聞いてる方にはいいと思うが、一般的に言えば、他に聞くべきものは沢山あるだろうと思われる。
高い金出して捜すようなものじゃないことは確か。

ムーディー・ブルースのモノ盤を探し出すが、返事なし。
（1件は売り切れの返事アリ。）


６月４日（火）
はっぴいえんどのトリビュートだよ、と妻が買って来た「ハッピー・エンド・パレード」を聞いているのだが、これがなかなかに素晴らしい。
青山陽一が「花いちもんめ」をやっている。
今度の野音での鈴木茂との競演も非常に楽しみになってきた。

このトリビュート盤には関わらなかった大瀧詠一は、先にリマスターされた「ナイアガラ・トライアングルVOL.2」を買ってきた。
こちらも堪りません。


６月８日（土）
昨夜、デラム・レーベルを整理していて、どうしてももう一度カーン「スペース・シャンティ」を確認したくて、仕事が終わってから久しぶりに新宿Vに足を向けた（２週間は久しぶりか）。

５月ストックを眺めるとなかなか面白いものが残っている。
XTC「イングリッシュ・セツルメント」３９９０円。
カート・ベッチャー「ゼアズ・アン・イノセント・フェイス」３９９０円。
イギリスでの発売は米輸入盤に英のエレクトラ・レーベルを貼った仕様のようだ。
音盤的にはＯＫだがレーベルとしては使えない。
エレクトラもなんとか形になりそうなんだが、古いものがない。
ドゥービー「キャプテン＆ミー」の英盤、２９４０円なら買っておこうと思う。
とにかく英国盤はコーティングがあろうがなかろうが美しい。
なんでも英国盤というマニアの気持ちはわかる。
音的にも原盤よりいいものがあるとなれば尚更だ。

目的の「スペース・シャンティ」のレーベルはやはり想定される範囲で、値段が高いのは純粋に仕入値の問題のようだ。
ついでにあれやこれやデラムのポイントになる盤を見てまわるが、どうもよくわからない。
キャット・スティーヴンス「マシュー＆サン」は１９６７年制作だが、ステレオ盤で小さいレーベルがある。
６９、あるいは７０年にならなければ大きいレーベルだと思っているのだが。
確かにステレオ表示はモノと同じスタイルだから困ってしまう。
そのほかステレオ盤のビッグ・レーベルを探すが見つからない。
うーん？！

「スペース・シャンティ」はPで半分の値段で出ていたという記憶があったので、渋谷に向かった。
これはなかったが、なんとピンク・フロイド「ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン」のがあっさりと手に入る、７４５５円。
しかし、本当にオリジナル？
黒猫骨さんが詳しかったけど今はＨＰにアップされてないよ、困ったな（笑）。
ストーン・ポニーズ「エヴァーグリーンVOL.2」３６７５円。
これは信じられないくらいコンディションがいい。
スティ−ヴン・スティルス「２」１５７５円。
こちらもまずまず。
キャピトル、アトランティック追加情報。

店長は近々アメリカに買い付けに行くそうで、リトル・フィート「ラスト・レコード・アルバム」を捜してみてくれるとのこと。


６月９日（日）
今日はテレビジョン・エイジとういう昔の雑誌の「西部二人組」特集号を買うため、昼から神保町に出向く。
中野書店はリストを配布し、購入希望者の抽選を行うシステムをとっており、それに当たったのだ。

「西部二人組」というのは１９７２年にNHKで放送されたアメリカABC制作の連続ドラマで、これが実に面白かった。
基本的にはコメディなのだが、二人の善良な悪党？がかっこいいし、セリフや間が実に洒落ていて、毎回完結の４５分間、最後までどうなるのかわからないというスリリングなストーリー展開が、日本でも一部マニアックに盛り上がった番組である。
我が国では認知度が低く、たぶん日曜日の８時という時間帯のせいではないかと思うのだけれど（裏番組に何かあったのでは？）、残念なことにビデオやDVDになることもないだろうなあ。
小説でいうとドナルド・E・ウエストレイクのドートマンダー・シリーズに近いものがある（これもマイナーか？）。

勿論当時はビデオデッキなど普及してなかったわけで、ファンはこのテレビジョン・エイジで盛り上がったのである。
さぞこの雑誌は「西部二人組」のおかげで販売部数を稼いだことだろう。
毎号のように取り上げられて、ファンの投稿も多かったからね。
当家では主に妹が買っていたので、彼女の管理下に長い間保管されていたのだが、結婚後夫に捨てられてしまったというありがちなお話。
ゴミだと思われたわけではなく、純粋に間違ってというところが悲しい。

そんなことがあり、中野書店のリストにその１冊を見つけたというわけだ、
フー、長くなった（笑）。

ホワイト・ジャケットを補充するため新宿に行く。
天気が良かったので御茶ノ水まで歩くところだが、今日は早く帰りたいので都営新宿線を使うことにした。

腹ごしらえに、思い出横丁の岐阜屋でラーメンをすすっていると、３人の白人が入ってきて何やら相談しながら注文している。
自分たちのオーダーが通じているのか、何を食わされるのか不安そうである。
おとなしそうな奴等だが、油断するとフーリガンに変身するかもしれないと注意は怠らなかったつもりだ。

オールマン・ブラザーズのセカンドがないかとPに足を向ける。
サボイ・ブラウン「ヘルバウンド・トレイン」をとうとう買うことにする。
オリジナルっていう確信もなく、８１９０円は高すぎってわかっててもコンディションがいいからまあよしとする。
半馬鹿状態である。

帰ってから調べてみるとやっぱりレーベルがおかしい。
「ジャック・ザ・トード」以降の作品だと勘違いして、ペールブルーでよいと思ってしまったのだ。
何のためにホームページやってんだかと落ち込む。


６月１０日（月）
今日、「たかちゃん」さんからプレゼントが届く。
何とウォント・リストを見てビーチ･ボーイズの「ペット･サウンド」をくれるというのだ。
オリジナルですよ、感涙。

２日に書いたアイランド関係のメールの件、意外な展開を見せる。
レーベルの問題ではない。
出張から戻って返事が遅くなったことのお詫びと、掲載用のプロフィールをお願いします書いたところ、その相手がSONICさんだったから驚く。
ご存知の方もいらっしゃるはずで、趣味が高じてとうとうイギリスに渡ってレコード屋さんになってしまったという、あのお方である。
私は以前にHPを拝見しオリジナル盤の定義やマトリックスの意味などを自分なりにまとめたりして勉強させていただいていたのだ。

だいたいこういうことは中古屋では曖昧にしておくのが普通で、過去最もひどかったのは、カタログ・ナンバーが違うので通販で送られてきたアルティ・エ・メスティエリにクレームを付けたところ、「そんなに細かいこというならはじめに言ってくれ」といわれたことがあったほどだ。
いくらなんでもプリフィックスが違えばオリジナルとは言えないと思うのだが（笑）。
（レコード･コレクトエラーズの中でも、その都度ファースト・プレスだのオリジナルだの
用語を適宜に使っているため整理する必要を感じています。）

この店の方針に共感と好感を持っていて、その方からおもしろいとお褒めの言葉をいただくとは光栄だ。
商売ぬきで同好の士としてお付き合いしていただける、とのことで本当にありがたいと思う。
（勿論お客としてもお世話になります。HPを知った頃は、東京転勤がほぼ内定してたため、ネット通販からシフトするつもりでいたのと、信頼度が高いので地元に帰ってからの奥の手にするつもりでした。）

「YAS・UK」、もしご存知ない方がいらっしゃいましたらぜひご利用を。
私まだ取り引きがなくても推薦できます。
（SONICさんからはデッカの情報もいただいているので近いうちに書き換えの予定）

おまけ。
ワーナー･ブラザーズに追加情報。
こちらはホワイト・レーベルに２枚落としていたのに気づいたため。


６月１１日（火）
送信者 : 黒猫骨
宛先 : BuzzyBee
送信日時 : 2002年6月11日 3:04 AM
件名 : フロイド

BuzzyBeeさん
フロイドのDSOTMをお買いになったとか。
マトはいくつでした？？
もし1か2のSolid blue triangle labelで状態のよいものなら、
BuzzyBeeさんの買った購入価格は恐ろしいディスカウント値段ですよ。
英国のコレクター間だと××ポンドから××ポンドほどの値が付くことも
しばしばです。

ジャケ表面にステッカーが貼ってなくて、完全な青い三角（中が透けてないヤツ）
であれば、あたりです。
探検隊さんのページが詳しいっす。

もし、当たりであれば、本当にラッキー中のラッキーなので、
おめでとうございます。私も××ポンドほどかつてつっこみましたから。
1万を切るってのはすごい安いです。うらやましい。

最近、運がないんですよ。わたし。
イーベイも競り負けてばかりで。

ではでは〜
黒猫骨


送信者 : BuzzyBee
宛先 : 黒猫骨
送信日時 : 2002年6月11日 22:56
件名 : Re:フロイド

メールありがとうございます。
世の中そんなにラッキーなことないんだと思いしりました。
もしオリジナルだったら、今こそ神をたたえる歌を歌っていたことでしょう。
耳をすませば第９が聞こえ、
ワールド・カップは日本が負けても笑っていたことでしょう。

私元々、ピンク・フロイドには思い入れなくて
欲しくもなかったのですが、
オリジナルって書いてあったから、ついだまされてしまいました。
本当にオリジナルだったら、ってスケベ心（笑）。
だって通常のレーベルも見たことないんだもん。

こうなるとファイトが沸いてくるから困る。
日本盤でいいじゃん。ＣＤもリマスター持ってるじゃん。
それでいいじゃん。
イヤダー!!

で、これってなにもの？
ステッカーはジャケに貼ってない。ふむふむ。
中黒三角、これが普通ね。
マトはA１Ｃに見えるけど１０だな、Ｂは９だもの。
リムはEMIだし、ＥＭＩボックスロゴあり、サイド下はグラモフォン
へんなの？
君はだあれ？
弟のポスター君はいるけど、妹のステッカーちゃんはどこ行ったの。
黒のタキシードを脱ぎ捨て、EMIのロゴが入ったＴシャツなんか着ちゃってさ。
ぼく、君をおうちにつれて帰るのに７０００円以上もかかったんだよ。

もう幼児退行しそう。

やっぱりサイド下表示なんか関係ないのかな？

いつもいろいろとありがとうございます。
メールで教えてもらおうかと思ったんですけど、
すぐリムがEMIなのに気づいて、聞くまでもないと。
（目が悪くて店では読めなかった、不覚。）

紙ジャケ探検隊ですか、
おもしろいですね。
紙ジャケの音に興味ないんで
以前ちらっと見ただけだったんですが、
見るのが怖い気もしてきました。

ムーディー・ブルースの件
「失われたは」なんとかなったようです。
「サテン」も交渉中のとこありです。
「クエスチョン」もなんとかなったはず、ってとこです。
あちこち問い合わせして、
どこで何を発注したのかわかんなくなっちゃってて（笑）
だめだったらまた連絡させてください。

あと、ムーディー・ブルースのレヴューを書き始めたら
もう、とても規格に収まんないんで没せざるを得ません。
いやぁ、字数的にきびしいッスよー。

BuzzyBee


６月１２日（水）
またまた、出張にて帰省。
昨日、ムーディー・ブルースのことを書いたばかりだが、ついに「イン・サーチ・オブ・ロスト・コード」のDSSモノラル盤が手に入った。
これは素晴らしい、コンディション最高の＄１２．３０、USバーリントンのWから時空を越えて私の元へ。
内袋もデッカ御用達のインポータントものであった。

もう一枚は「ア・クエスチョン・オブ・バランス」の蓋付ジャケット盤。
本当にあるんだ！って、このうれしさよ（笑）。
こちらの内袋はデッカ縁青ものだしさ。
惜しむらくはせっかくのギミック・ジャケットなのに裏側の蓋が差し込まれる部分が裂けてしまってること、これからうまく補修すればまあまあのものになると思うが。
UKコーンウォールはPから時空を越えて私の元へ、＄１１．５１。
黒猫骨さんにあらためて感謝。
ありがとーっ!!


６月１７日（月）
気になっていたデッカの書き換えがやっと終わる、本日アップ。
ぐっと真相に近づいた感じ、さっぱりした（笑）。
先日書いたようにSONICさんのお陰です。
お礼と確認のメールは明日にしよう。
２日ががりでこれやってたので今日はもう疲れました。


６月１８日（火）
昨日、今日とデッカ追加情報が届いていた。
デッカといえばやはりストーンズ、これを本日アップ。
デッカがおもしろくなってきた。
このスリリングな展開、SONICさんのおかげで目が離せません。


６月１９日（水）
黒猫骨さんからデッカ追加情報をいただく。
ありがたい特別ボーナス情報付き。

それと、頭に来てネットで発注してしまったサヴォイ・ブラウン「ヘルバウンド・トレイン」が届く。
ほら見ろちゃんとグリーンじゃんか、２０ポンドでも高いよこんな盤。
でもコンディションはいいしインナー・スリーブもOK。
問題なーし!!
（ヤケクソ）


６月２２日（土）
昨夜は大学時代のバイト先のレコード屋で出会い終生の友達（たぶん）となった、Ａさん（と奥様）とＨ君と下北沢で痛飲した。

待ち合わせまで時間があったのでＦでキャメルの「ヌード」５２５円で買ったのだが、よくどこかに忘れず持ち帰れたものだと思いながら、二日酔いで痛む頭を押さえて渋々起きる。
明日の新宿Ｖのセール・リストを手に入れるため新宿に行かなければならないのだ。

どうしてもって出物もないようで明日はどうしようか。


６月２３日（日）
朝早くから目が覚めたので、昨夜から作りこんでいるデラムの続きをやっていたが、一日中部屋に閉じこもっているのも嫌だし、腹も減ったところで結局新宿に出かける。

開店時間に合せてＶに行くとビートルズ関係のお三方がいらっしゃるのでうれしい。
Ｗさんのご推薦で懸案の「オールディーズ」を購入、１９７４０円。
自分の目よりＷさんを信じるよやっぱり。
あとはデュークス・オブ・ストラトスファー「Ｐソニック・Ｐサンスポット」は３９９０円。

この後４人でＰ、Ｗをまわって４時３０分頃帰宅。
その後ＣＤを聞いたりＴＶを見ながらデラムを続け本日夜半、取り敢えず版アップ。
これを一周年記念事業としよう（笑）。


６月２４日（月）
SONICさんと黒猫骨さんから早速デラムの情報をいただく。
うーん、恐るべしデラム。
結構うまくまとめたつもりだったのだがメジャー・レーベルをやるにはデータが少なすぎましたね（笑）。
書き換えに時間がかかりそう。

SONICさんからはデッカ情報もいただいたのでそちらは追加する。


６月２５日（火）
レコード･コレクトエラーズを開設して今日で１年が過ぎた。
昨夜最後にアクセス・カウンターを確認したときには２３４８を示していた。
去年の今日私は何を考えていただろうか。
どうなると思っていたのだろうか。
黒猫骨さん、タキモトさん、Keitaさん、たかちゃんさん、SONICさんありがとうございました。
皆様の暖かいご支持がなければ今日をここに書くべきことは全く違ったものになっていたと思われます。
そのほかの皆様にも来訪していただき感謝です。

お祝いにと、Keitaさんがカリスマのコーナーをプレゼントしてくださった。
アップするのはちょっと先になってしまうと思うが重ねてお礼を申し上げたい。


６月２９日（土）
この一週間落ち着かない原因だった役員会が昨日終わり、なんだか気が抜けてしまった。
役員会そのものはうまくいったが、個人的には反省すべき点が多い。
しかし反省したところで性格が変わるものでもないしね。

今日はこれから心おきなくデラムやるぞ。

SONICさんからデッカ追加情報いただく。
黒猫骨さんからデラム追加情報いただく。
夜半デラム「ちょっとまし版」アップ！

　　

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