| エピック・レコード（Ｅｐｉｃ Ｒｅｃｏｒｄｓ/ＣＢＳ, Inc.）は、米４大テレビ局のひとつＣＢＳ（Ｃｏｌｕｍｂｉａ
Ｂｒｏａｄｃａｓｔｉｎｇ Ｓｙｓｙｔｅｍ）社のレコード部門となる子会社ＣＢＳレコード社の傘下にジャズ、クラシックを扱うレコード会社として１９５３年に設立されました。
８８年にはＣＢＳレコードごとソニー（家電メーカーの方）に売却されたため、日本資本の企業となっています（コロンビア参照）。 1）レーベルデザインの遍歴をみるという主旨により、原盤所有権のありどころは考慮しておりません。 2）レコード・リストは現在のところ私とたかちゃんさん、タキモトさん、Kｅｉｔａさん、何処でもない男さん、かんまさん、ｃｏｎｄｏｎさん、ＳＨＩＮさん、ＢＴＭさん、杉本さん、Ｓｈａｏｌｉｎさんの所有するタイトルでできています、ご協力ありがとうございました。 3）タキモトさんの「ＵＮＴＩＴＬＥＤ」は英国アルバム情報満載のＨＰ、かんまさんの「ＥＤＤＩＥ ＫＲＡＭＥＲ」はプロデューサーを視点にしたＨＰ、杉本さんの「オーディオ／レコードの部屋」はプロモ盤の研究が素晴らしいＨＰです、どちらもかなりマニアックなサイトです。 Ｓｈａｏｌｉｎさんの圧巻は「ＭＩＣＲＯＧＲＯＯＶＥ．ＪＰ」、それ以外言葉が見当たらないです。 ご案内はBIBLIOGRAPHYからどうぞ。 4）Kｅｉｔａさんは当レコード･コレクトエラーズにてＣＨＡＲＩＳＭＡレーベルを担当されています。 5）たかちゃんさんのコレクション・プロフィールはMY RECORD HUNTING DIARY/２００２．５．２９、何処でもない男さんは２００３．３．１６、田畑コレクションは２００４．７．１６、ｃｏｎｄｏｎさんは２００５．１．２３、ＳＨＩＮさん２００３．２．１７、ＢＴＭさん２００３．２．２１にてご紹介中！ 6）あなたのお持ちのレコード情報やご質問、私の事実誤認がありましたらご指摘ください。 その他どんなことでも結構です情報提供をお待ちしております。 |
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| 《MONAURAL》 |
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エピックのモノラル最初のイエローレーベルです。 一般的にどう呼ばれるのか筆者にはわからないため、ここでは第１期とよぶことにします。 ゴールドマイン誌の表現を借りればＳＨＯＲＴ BLACK ＬＩＮＥＳ ＡＲＯＵＮＤ ＴＨＥ ＰＥＲＩＭＥＴＥＲということになります。 １９５５年から６２年にかけて使用されたとされています（設置が５３年というのは誤りか？）。
画像の提供はＳＨＩＮさんです、感謝！ |
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１９６２年から６３年にかけて使用されたものには、ＥＰＩＣのロゴが８個リムに沿って描かれています。 なんとなくですが、円周を囲むというスタイルはＣＢＳレコードのメインレーベルである「コロンビア」と同じ印象を受けます。 画像の提供はＳＨＩＮさんですが『レスター･ヤング・メモリアル・アルバム』のオリジナルは、残念ながら第１期になると思われます。 |
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１９６３年から６５年にかけて使用された第３期「イエロー」は、ジャズファンだけでなくロックファンにも見なれたデザインになっています。 ただし、同一デザインの第４期とすべきレーベルが存在しますから、この時代のレコードを購入する場合には注意が必要です。 ではどこがちがうのか？
画像の提供はｃｏｎｄｏｎさんでした、感謝！ |
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それは、ここまでレーベルのどこかで確認できたＡ ＰＲＯＤＵＣＴ ＯＦ ＣＢＳという表示がなくなっている点です（第３期はリム下部にある）。 第４期は１９６５年には使用開始されたはずですが、終了は今のところＣＢＳレコードがモノの制作を中止した６８年？としておきます。 おそらく６７年になると思うのですが今度はＮＯＮＢＲＥＡＫＡＢＬＥ表示がなくなって、これにより時代区分ができる可能性があるからです（ステレオ参照）。
画像の提供はkeitaさんでした、感謝！ |
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《STEREO》 |
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ステレオもモノラル同様、黄色を基調としたデザインが長く続きます。 ステレオ盤のリリースは１９５９年（５８年？）から始まっており、画像は１９６２年から６３年にかけて使用された２番目のタイプであることから、ここでは第２期「イエロー」として整理しておきます。
画像の提供はＳＨＩＮさんです。感謝！ |
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１９６３年からはエピックのロゴを黒線で丸く囲ったレーベルとなり、モノラルと統一されたデザインとなっています。 これには少なくとも２タイプの存在が確認され、Ａ ＰＲＯＤＵＣＴ ＯＦ ＣＢＳ表示の有無により時代特定ができるはずです。 左画像はこれがないタイプで６５年から７２年に使用された第４期「イエロー」です。 ただしこれにはまだ問題が残されています。 モノラルの第４期「イエロー」でも書きましたがＮＯＮＢＲＥＡＫＡＢＬＥの表示の有無です（モノラル参照）。
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１９７３年からエピックは長いイエロー時代を終わらせ、オレンジ色の背景色に白の同周円４線が入ったものにデザインを一新しました。 エピックのｅをレコードに見たてたような新ロゴが楽しいですが、雰囲気が軽くなったようで残念です。 終了は(Ｐ)で整理するとこの「オレンジ」は７８年までとなりそうですが、今のところ７９年としておきます。
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１９７９年からはダーク・ブルーとよばれるレーベルが使用されるようになりました。 そしてＣＢＳレコードが８８年１月５日にソニーに買収された結果、Ｓｏｎｙ Ｍｕｓｉｃ Ｅｎｔｅｒｔａｉｎｍｅｎｔ Inc．と改称する少なくとも９０年１０月１６日までの間はこのレーベルが使用されていたと思われます。 昔からのお客様にはご記憶にあると思いますが、このＥＰＩＣのコーナーは本当に貧相なものでした。 ご協力いただきました皆様にはここまで成長いたしましたこと心から感謝申し上げます。 残りのレーベルもよろしくお願い申しあげます（他力本願な筆者）！
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EPIC uk |
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| 《STEREO》 |
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英エピックのイエロー・レーベルです。 デザインは米本国の第３期、第４期のモチーフと同様のものですが、こちらはロゴに注目し「イエロー・サークル・ロゴ」とよびます。 英国ではＡ ＰＲＯＤＵＣＴ ＯＦ ＣＢＳ表示があるものが、６３年から７３年まで続いたと思われるのですが、筆者にはそもそもいつ英国でエピックが発足したのかもわかっていませんので、今のところ開始は？とし終了は７３年としておきます。 アージェントの『イン･ディープ』のジャケットには既に次世代のロゴが使用されています。
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米国が長年の黄色を捨て「オレンジ」にモデルチェンジしたのに対し、黄色のまま押し通すという頑固な英ＣＢＳレコードでした。 ロゴは米同様の新型ロゴに変わっていますが箱に入っていることに注目し、ここでは「イエロー・ボックス・ロゴ」として整理します。 使用開始は米にあわせ１９７３年としますが、終了は７６年？としておきます。 英ＣＢＳレコード社のメインレーベル「ＣＢＳ」も、７６年にデザイン変更しているようだしレコード番号のシステムも７６年に変更されている気配があるし。
実は同一モチーフで、地の色がオレンジ色のレーベルが存在します。 ＣＢＳレーベルのオレンジ色の台紙を誤って使ってしまった説もありますが、筆者としてはこれを米エピックの「オレンジ」移行にあわせた７３年モデルの試作品だと理解していますが、これがその７６年以降のレーベルという可能性も残ってはいます。 |
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英エピックも７９年には米同様「ダーク･ブルー」に変更されたと考えられます。 しかし、まだ黄色へのこだわりは残っていてロゴは黄色を使っています。 同じモチーフで灰色を背景色にしたレーベルを見たことがありますので、終了は？としておきます。
リストアップしているシャーデーのライブは私が見た外タレのなかでも屈指のものとなっています。 逆に当時のシンプリー･レッドはミック･ハックネル以外は二流のクラブ・バンドにしか私には感じられませんでした(ミック・ハックネルがア・カペラで歌ったコール･ポーターの名曲「エヴリタイム・ウィ・セイ・グッドバイ」は涙ものでしたが）。 |
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EPIC jp |
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| 《STEREO》 |
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日本にもサークル・ロゴを使ったイエローレーベルがあります。 これは日本コロムビア（音響機器）の社内レコード制作部門が米ＣＢＳレコードのカタログを配給していた時代のものとなり、下記のような表示を確認することができます。 開始は米エピックが使用を始めた１９６３年からで、終了は米ＣＢＳレコードとの契約が終了した６８年となるでしょう。 ただ、そう思う一方、筆者はリストの１枚を見たことがあるだけで、それもシリーズものの１枚でして特例なのかもしれず、基本的にはＣＢＳレーベル（ＣＢＳ・ソニー参照）が使用されていたような気もします。 MADE BY NIPPON COLUMBIA CO.,LTD.
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ＣＢＳ社のＣＳＢ・ソニーレコード設立（１９６８年８月２１日）により、エピックのカタログも当然日本コロムビアから移動していましたが、ＣＳＢ・ソニーレコードは自社レーベル（ＣＢＳ・ソニー参照）を使用したため日本ではエピックという名前を持つレーベルは消滅したのです。 しかし、創立３周年記念日の７１年８月２１日に社内レーベルとして第１回の新譜発売を行い復活が果されました。 このときに使用されたのが「ホワイト＆イエロー」でした。 同時代の自社レーベルと同じモチーフながら、米エピックにあわせてオレンジ色が黄色に、ＣＢＳ・ソニーロゴがサークル・ロゴに変えられています。 企業表示は次のとおり。 CBS/SONY RECORDS INC. 同様にジャケットや解説書などの表示は、「ＣＢＳ・ソニーレコード株式会社」となっているのが確認できるはずで、７３年まで使用されました。 ４月２１日発売の『ベック・ボガート＆アピス』のジャケットには次世代ロゴがありますが（米盤にも「イエロー第３期」が存在しています）、これは米国のジャケットをそのままにした最終期の１枚という整理でよいでしょう。
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これまでみてきたように、ＣＢＳ・ソニーレコードでは、商標権等の関係からコロンビア・レーベルを使わず自社レーベルを使用し、エピックもこれに準じたものとなっていました。 しかし、エピックの方は１９７３年の米の「オレンジ」移行を機に本国と同一のデザインのものを使用するようになっています（５月２１日発売分からか）。 ただし日本の「オレンジ」には企業表示の異なる３つのレーベルが存在し、第１期は次のように「ホワイト＆イエロー」時代と同様のものです。 CBS/SONY RECORDS INC. ジャケットが第２期のＣＢＳ/ＳＯＮＹ ＩＮＣ．表示となっている『ベック、ボガート＆アピス・ライヴ』（１０月２１日発売）が最後の１枚となりそうで、これらの日付が正しければ使用期間は非常に短く７３年のわずか６ヶ月となります。
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ＣＢＳ・ソニーレコードは１９７３年８月２１日に社名をＣＢＳ・ソニーに変更しました（ＣＢＳ・ソニー参照）。 この影響により「オレンジ」の企業表示も下記のように変更されたのが確認でき、これが第２期となります。 たぶん１１月２１日（１日？）に発売されたタイトルがこのレーベルの初回新譜となるでしょう。 そして終了は７８年９月２１日となるはずです。 CBS/SONY INC. ジャケットにも同様の表示がなされ、帯は「株式会社ＣＢＳ・ソニー」となっているでしょう。
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１９７８年８月２１日に、これまで社内レーベルであったエピックはエピック・ソニーとして独立分社化されました。 これにともない企業表示も下記のように変更されています。 使用開始はボストン『ドント・ルック・バック』とチープ･トリック『アット武道館』の発売日である同年１０月１日ということができます。 第３期「オレンジ」の終了は７９年となるでしょう。 EPIC/SONY INC. ジャケットにも同様の表示がされ、帯は「株式会社ＥＰＩＣ・ソニー」となっているでしょう。
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日エピックも７９年には米国同様「ダーク・ブルー」にデザイン変更されたはずです。 企業表示は「オレンジ」と同様で変化はありません。 『カフェ・ボヘミア』はカスタムレーベルですが、この表示があるため整理上リストアップしてあります。 EPIC/SONY INC.
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そして１９８８年１月５日。 エピック・ソニーの親会社であるＣＢＳ・ソニーグループ（ＳＢＳ・ソニー社名変更）の親会社であるソニーにより、ＣＢＳの子会社であるＣＢＳレコード社の買収が行われました。 その関係から組織の統廃合が行われ同年３月２２日にエピック・ソニーはＣＢＳ・ソニーグループに吸収合併され、エピックは再び社内レーベルとなったため「ダーク・ブルー」の企業表示は下記のように変化しています。 ジャケットや帯にも同様の表示があるのが確認できるでしょう。 基本的には４月以降、そして８９年にＬＰが製造中止されるまで使われた最後のレーベルということになります（ＣＢＳ・ソニー参照）。 EPIC/SONY RECORDS, A DIVISION OF CBS/SONY GROUP INC.
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| 2010.05.02 |
