| スレッショルド・レコードは１９６９年、これまでの契約先デッカとの制作費等の問題で折り合わなかったというムーディー・ブルースによって設立されました。
これにより原盤供給はスレッショルドが、製造配給がデッカが行うというスタイルでレーベル運営が開始されるようになりました。
デッカとしては採算割れというリスクを回避することができ、ムーディー・ブルースは好きなだけ予算投入できるというわけでしょう。
また、この時の契約により彼らは要求どおりデッカのスタジオを改修させることに成功したようです。
また、自分たちの音楽を自分たちの好きなように作れればよかった。 他のアーティストとの契約に興味はなかった旨のメンバーのジョン・ロッジのインタビューをどこかで読んだ気もします。
スレッショルドというネーミングはムーディー・ブルースが６９年４月に発表した「オン・ザ・スレッショルド・オブ・ア・ドリーム」というアルバムから。
レーベル・デザインは彼らのサード・アルバム「イン・サーチ・オブ・ザ・ロスト・コード」からジャケット・デザインを担当したフィル・トラヴァースです（よね？）。
イエスといえばロジャー・ディーン、ムーディー・ブルースといえばフィル・トラヴァースがそのイメージを決定づけているんです。
そして、スレッショルドはムーディー・ブルースが活動を停止し、ソロ活動時代を終えた７６年に実質的な終焉をむかえたと考えられます。 1) レーベルデザインの遍歴をみるという主旨により、原盤所有権のありどころは考慮しておりません。 2）レコード・リストは現在のところ私の所有するタイトルでできています。 3）あなたのお持ちのレコード情報やご質問、私の事実誤認がありましたらご指摘ください。 その他どんなことでも結構です情報提供をお待ちしております。 |
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| 《MONAURAL》 |
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スレッショルド第１弾のアルバムはもちろんムーディー・ブルースで、１９６９年１１月発売「トゥ・アワ・チルドレンズ・チルドレンズ・チルドレン」で、スレッショルド唯一のモノラル盤になります（シングルは同年１０月「ウォッチング・アンド・ウェイティング」）。 従って通販ではプリフィクスを確認すれば足りますのでネーミングは何でもよいのですが、ここでは背景色に注目しホワイト・バックグラウンドとしておきます。 デッカ系列のレーベルはモノとステレオでレーベルの色を変えるということをしていますが（デッカの法則）、後述のステレオ盤と比較していただくとおわかりのように、やっぱりスレッショルドもロゴが色ちがいとなっています。 ムーディー・ブルースは日本ではあまり人気がなく、このアルバムに関する情報もなく筆者にとってはまぼろしのアルバムでした。 思いおこせばこれを手に入れるためにイーベイを始めたのでした。
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《STEREO》 |
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スレッショルド第１弾のアルバムはもちろんムーディー・ブルースで、１９６９年１１月発売「トゥ・アワ・チルドレンズ・チルドレンズ・チルドレン」。 デッカ製造のアルバムは、背表紙にＭ、Ｓという表示を付してモノラルとステレオのジャケットの共有化を図った時代があり（６９年から７０年にかけてだと思う）、筆者がたまたま購入したものにＭの文字があったのです（おそらくニ版からはない）。 この一点によりモノラル盤が存在するのではないかとの考えが膨らみ黒猫骸さん（参考文献参照）に伺い、あるとわかれば半馬鹿のことですから捜しだしたわけです。 それが上記のモノ盤というわけですが、包をといてレーベルをみれば、これがちゃんとデッカの法則により律儀にステレオと色ちがいだったのには大笑いしました。 たった１タイトルのためのレーベルですもんね。 ネーミングは一般的ではありませんが通販の際に次世代レーベルとの誤解が少ないと思われるため、顔より背景色に注目しここではホワイト・バックグラウンドとしておきます。 使用年代ですがそんなわけで開始年は６９年間違いないのですが、終了が７４年というのは特段の根拠はありません。
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前世代レーベルの終了を根拠ないながら７４年？としたのは、ジャスティン・ヘイワードとジョン・ロッジのプロジェクト・アルバム「ブルー・ジェイズ」が７５年作だから。 これがブルー・バックグラウンドと筆者がネーミングしたレーベルの第１弾と考えるからです。 ムーディー・ブルースは７２年に「セヴンス・ソジューン」発表後にバンド活動を停止させました（アルバム制作に当って人間関係を含めかなり煮詰まったらしい）。 ギタリストとベーシストによるこのアルバムが、彼らの３年ぶりの活動再開だったのです。 この間にスレッショルドはムーディー・ブルース以外のアルバムを４枚リリースしていますが、これらの中に新レーベルの第１弾があったか？いいやありはしないと修辞形で妄想したわけです（笑）。従って本レーベルの使用開始は発売当時に筆者が購入している「ブルー・ジェイズ」にて７５年？とし、終了は実質的なレーベル活動が終焉した７６年？としておきます。
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| 2006.07.31 |
